kaichosanの日記

97~07年まで元Zaurusユーザーだった、フリーランスで流浪してる映像編集マンの雑多な日記です

 命の代償は、一秒3000円

 「アフガニスタン内で邦人が拘束された」という報道に、直接関係のない関西メディアも大変興味を持ちました。というのも、関西の放送局も世界各地の支局に特派員を送っているので、もし系列局から依頼があればロンドンやパリ、それに上海や北京からも中東やアフリカまで取材に出ないといけないからです。身内がそんな最前線にいるような心境って、なかなか伝わらないでしょうけど、本当に身につまされる思いがします。


 ところで、先日業界こぼれ話の中でアメリカの報復攻撃をアフガニスタンの中からリポートしているジャーナリストたちがいると触れましたが、本人たちは自分達の事を「ビデオジャーナリスト」と呼んでいるようです。機材はすべて自前で用意して、撮影〜編集〜原稿〜送信まで、自分ですべてこなさないといけない孤独な仕事です。やはり、国内の放送局や雑誌社から依頼されて、映像や写真を撮影し国内向けに送信しているようです。もちろん、向こうでその人の身に何が起ころうとも責任はすべて本人にあるという契約で。


 写真については特段情報がないんですが、映像に関して情報がありました。現地で撮影された映像やリポートは、一概にすべて同一とはいきませんが一秒3000円というのが相場だそうです。だいたい一日に2回ほどニュース出演して、その合計が3〜5分だとすれば、日に54万〜90万円の報酬になる訳です。これが報復開始と同時に現地に入ったビデオジャーナリストがいるとすると、すでに50日近くに達していますから、最低でも2700万円近い金額がたった一人に対して支払われるんです。さらに、スクープ的映像、例えばビン・ラディンの独占インタビューなどに成功したり、空爆の瞬間の建物の映像が撮れたりすると、これらとは別に特別金が発生するそうです。


 これが、命の危険まで冒して撮った映像として、安いのか高いのか・・・考えさせられるところではあります。