異例のスピードで死刑執行 11:28

　2001年６月、大阪府の大教大学付属池田小学校で教諭・小学生らを殺傷した宅間守死刑囚の刑が「今朝、執行された」とJNNでニュース速報が出た。数分遅れてNHKでも速報。いつもは時事通信の携帯速報メールの方が速いのに、今日はテレビの方が速かった。今朝、執行されたのは宅間を含め２件だそうだ。
　一審判決時、宅間は冒頭で不明確発言を繰り返したため本人退廷を命じられ、宅間自身は「死刑」の判決を聞いていない。事件の深い反省を促すため、弁護団が控訴したが本人が取り下げ、刑が確定。しかも、判決前から「刑確定後、３カ月以内に殺せ」とのコメントまで出していた。
　報道のお仕事を経験していた中で、最も残忍で凶悪だった事件だった。別に、死刑に反対という訳ではない。だが、あの事件の背景がハッキリしないまま、審理が最高裁に及ばないまま、被害者への謝罪が一切無いまま、死刑判決からわずか１年で死刑執行とは、日本の司法制度もまだまだ成熟していないと言わざるを得ない。処罰と更生と遺族の想い・・・難しいだろうけど、もう少し時間をかけた方がよかったんじゃないか？