kaichosanの日記

97~07年まで元Zaurusユーザーだった、フリーランスで流浪してる映像編集マンの雑多な日記です

 編集マン人生、最大の放送事故

 いつかこんな日が来るんじゃないかと思っていたが、一昨日、ついにやってしまった…。


 この2日間は、今の仕事を続けてきた上で、未だかつて経験したことのない脱力感を感じながら仕事をしていた。これまでも放送上、目に見えない事はいろいろあったが、今回は訳が違う。テレビの前にいた視聴者ですら、違和感を覚えるほどのミス・・・普通なら映っていないはずの記者がテレビに映ってしまった。単純に、別な映像を重ねるのを僕が忘れてしまったためだ。


 何年か前までメインの仕事だったスポーツニュースを編集していた頃、どんな結果や事態が起きても、自分だけの力で何とか出来る自信がつくまでに丸3年はかかった・・・。
 今の報道の職場に入ってちょうど2年。初歩的な確認漏れが生んだ編集マンとしては致命的なミス、緊張感がなかったといえば語弊があるが、ある意味においては「ニュース映像を出している」という重大さの意識にかけていたのかもしれない。


 前職の頃も、人手不足と経験年数から「お前も報道のメンバーに加われ」「もっとニュースの練習をしろ!」と上司からさんざん言われていた。しかし、もともと切った張ったの事件モノや、誰が死んだ誰が傷ついたという事故モノが苦手というか嫌いだったこともあって、近寄りがたい聖域のような仕事だと思いずっと避けていた。それが何の因果か、今はその報道の現場にドップリと浸かっているのだから、自分でも不思議なものだと感じている。


 二度と今回のような事が起こらないように、失った信頼を回復するように努力する事には間違いないが、言葉でいうほどそう簡単にはいかないだろう。これからは自分の中に「ひとつの覚悟」を持って、日々の業務と向き合おうと思っている。