kaichosanの日記

97~07年まで元Zaurusユーザーだった、フリーランスで流浪してる映像編集マンの雑多な日記です

 次世代光ディスク戦争の終焉? 23:45

 東芝の全面撤退で、終息に向かいつつある次世代光ディスク戦争。最近、いろんな人から「どっちを買えばいいの?」「数年前に買ったばかりのヤツはどうなるの?」とか質問を受ける。難しい専門用語を極力外して説明するけど、果たして相手が理解したかどうかは定かではない(笑)
 個人的な予測としては、規格統一は程遠いものの、もうしばらく様子見だろうと考えていた。が、今年に入って米ワーナーやウォルマートが一斉にブルーレイに流れたのを受けて、東芝が自ら身を引く形となった。国内のパッケージメーカーと米ディズニーの行く末まで見極めようと思ってたけど、意外に早かったなぁという感想だ。


 で、何を一番多く聞かれるのは「今、家にあるHDDレコーダは2011年以降、使えなくなるのか?」という点。簡単に言えば、答えはノー。おそらく数年前から発売してるHDDレコーダであれば、ロースペック・フルスペック問わず地上デジタル放送にも対応してるだろうから、今も未来もHDDへの録画はずっと可能だ。


 問題は、ハイビジョンの映像はデータ量がバカほど大きいんで、HDDからのコピー・移動など、別のメディア(記録媒体)へ書き出してHDD内の残容量を確保する時、現行のDVDディスクだと長尺番組や高画質録画したモノを書き込めないから、より容量の大きいHDDとそれに対応したディスクが必要になる、ということ。2011年からアナログが停波して地上デジタル放送だけになると、どの家庭でもこの問題が起きるんで、この対策として同じようなサイズのディスクに大容量を記録できないかと、数年前からBlu-rayHD DVDが開発されて凌ぎを削ってたわけ。もちろん、テレビのためだけじゃないんだけど。


 それと原則として地上デジタル放送は、現在“コピーワンス”のコピーガードがかかっていて、HDD→ディスクの移動だけ、複製ができない。これが“ダビング10”の導入により9回まで複製できるようになるけど、そのためには複製可能フォーマット*1で記録/書き出しする必要がある。が、過去に発売された一部のHDDレコーダはその仕様に対応していないため、結局、外部ディスクへ移すことができない場合が多い。


 つまり、将来的に便利に使えるレコーダは、現在、発売されているHD DVDフォーマットかBlu-rayフォーマットに対応していて、かつ、ダビング10導入後のデータ仕様に対応できるレコーダということになる。なので、過去に発売された機種は、2011年以降、事実上録画→再生→消去を繰り返して使っていくことになる。まあ、使えなくなるわけじゃないんで、まっだまだ慌てて買い替える必要は全くない、というのが個人的な見解ですな。
 数多くの番組を高画質録画して、週末に一気に楽しみたい人は、かなり大きな容量のHDDが必要になるんで、地デジオンリー時代になれば買い替えないといけないかもしれないけど、実際問題、そこまでして残したいモノなんてあるのか、という方が?(笑)


 ・・・というのが、放送を創ってる側の人間が言えること。まあ、録画機器を作ったり売ったりしてる側とか、フォーマットを研究してる立場とか、外部ストレージ分野の人は、また違った意見を持ってるかもしれないけど(^-^;

*1:何かアルファベット4,5文字の呼び名だった気がするけど忘れた^−^